INTERVIEW会員インタビュー
会員インタビュー
Mille Village ミル•ヴィラージュ
Mille Village ミル•ヴィラージュ /
渡辺 明生 氏
パン屋
千里万博公園に近いミル・ヴィラージュの経営者の渡辺明生さんは、2002年にパリで開催されたパンのワールドカップ“クープ・デュ・モンド”で日本チームの一員として優勝されたパン職人さんです。その後も数々の賞を受賞され世界でご活躍されていましたが、現在は生まれ育った吹田でお店を構えておられます。渡辺氏にお話を伺いまし た。
創業の経緯を教えてください
私は、ケーキ店での独立を考えており、菓子専門学校に通っていました。専門学校では主にケーキ作りに専念し、卒業後は神戸で菓子とパンの両方を製造販売されているお店に就職しました。そこで早朝から夜遅くまでケーキ作りの修業をしていました。
ある時、大阪でパン職人を探していているお店があり、「パン作りをしないか」とお誘いを頂きました。しかし、専門学校ではパン作りに関しては基本しか勉強しておらず、不安だらけでしたが1から勉強するつもりでパン作りに転身することを決めました。
それから無我夢中でパン作りに励みました。後にパンのワールドカップと呼ばれる2002 年クープ・デュ・モンドで日本代表チームの1人として優勝をすることができました。その後も、いろいろな賞をいただくことができました。
いつの間にか、夢は自分でパン店を持つことに変わり、経営の勉強のために個人経営のパン店で1年学び、生まれ育った吹田で現在のお店をオープンさせ、現在に至っています。
パンへの想いを教えてください
お客様に「見て楽しい、食べておいしい」と感じていただきたいと思っています。パンを選ぶ時は、どれにしようか迷いながら“楽しんでもらい”、食べた時に“おいしい”と感じていただけたらパン作りの職人としては、最高にうれしいです。お客様の笑顔が1番励みになります。
お店の特徴、こだわりについてお伺いします
季節の果物はもちろん、吹田くわいのパン等、季節の野菜を使ったユニークなパンも作っています。野菜が主役のパンが作れるのは、新鮮な野菜を届けてくれる生産者のお陰です。農家さんとの繋がりを大切にその野菜を店頭でも販売しています。また、地元のサンドウィッチ店に合わせた食パン作りをしたり、お客様の発想から商品化に発展したりと、常に工夫と研究を心掛けています。
不定期ではありますが、パン教室も開催しています。これは、お店の厨房を見ていただきたい、パンは洋食だけでなく和食にも合わせられるという新しい発想を感じていただきたい、という思いから始めました。
“一升パン”って何ですか
子どもの1歳のお祝いに「一生」に「一升」を掛けて一生食べ物に困らないように「一升餅」を背負う風習があります。地域や家庭により異なりますが、一般的に「寿」や「子供の名前」を書いた一生餅を風呂敷や餅袋などで背負わせます。
この一生餅を真似て、お餅の代わりにカンパーニュなどの大型パンを利用した約1,800gの「一升パン」を、当店では提供しています。ぜひ、お祝いにご利用ください。
今後の展開は…
私は「和食にもパンは合わせられる」と思っています。
そうした商品開発を手掛けてきました。皆様のパンに対する概念が変わりますので、是非当店の野菜が主役のパンを食べてください。「和食の小料理店でパンが食材として提供される」、そうなることを願っています。これからは卸売にも力を入れていきたいと考えています。
毎日、何らかの形で皆様にパンを食べていただけるような食生活を創造していくという理想を持って、今後もお客様の“おいしい”の笑顔を励みに頑張っていきます。
― 貴重なお話をありがとうございました。今後益々のご繁盛を祈念申し上げます。
INFORMATION
Mille Village ミル•ヴィラージュ
吹田市千里万博公園14-13 BARONG1階
TEL : 06-6877-7070 HP : https://www.mille-village.com/