INTERVIEW会員インタビュー

会員インタビュー

株式会社ダスキン

株式会社ダスキン
取締役会長 山村 輝治

吹田の地で創業し60年。「喜びのタネまき」を追求し続けます。

吹田市とのつながりについてお聞かせください

ダスキンは1 9 6 3年に現在の吹田市芳野町にマットやモップを洗浄・加工する工場を開設し創業しました。

創業者・鈴木清一(1 9 8 0年没)は、この工場の開設記念集会が行われる日の早朝、養豚場だった隣家のお手洗いを掃除させていただき、決意を新たにして集会に臨みました。その会場に掲げられた横断幕には鈴木清一の想いを表す「喜びのタネをまこう」という言葉が大きな文字で書かれてありました。その言葉は現在もコーポレートスローガンとしてダスキンのロゴマークにも表記されています。

その創業の地は2 0 1 5 年に企業ミュージアム「ダスキンミュージアム」として生まれ変わり、多くの方々にご来場いただいております。

この創業の地である吹田市と当社は、他にも、様々なつながりがあります。なかでも一番大きな出来事といえば、鈴木清一の悲願でもあった本社ビル設立を1 9 9 0年に江坂地区で実現できたことです。当時の社長であった駒井茂春は「この場所が地域社会の皆さまのお役に立つ場所でなくてはならない」と語っており、その実践として、ビルの2 階の一部を公開空地として一般の方々にも開放し、テラス席や芸術家・岡本太郎氏に製作を依頼した陶壁画の作品「みつめあう愛」も設置しました。また、災害時には避難所としても活用いただけるよう吹田市と協定を結びました。さらに歴史をさかのぼると、1974 年に「地下鉄江坂駅南改札口新設促進期成会」として発足した、のちの「江坂企業協議会」においても、初代の会長を鈴木清一、5代目の会長を駒井茂春そして8代目の現会長を私が務めさせていただいております。このように、地域とともに発展することは企業の大切な使命の一つと考えます。

受け継がれる経営理念についてお教えください

ダスキンは日本でいち早くフランチャイズシステムを 取り入れ、その地域の事をよく知っている日本各地の加盟店が、それぞれの地域で商品やサービスをお届けし、お客様とのふれあいを大切に地域に根差した活動を行っています。この加盟店とフランチャイズ本部である当社は「喜びのタネをまこう」という、ひとつの想いのもと、集まった人どうしの深い絆によって運営しており、また、その想いはダスキンの経営理念にも刻まれています。この経営理念は「道と経済の合一」を願った鈴木清一が掲げたもので、創業時から受け継がれ、今もなお社員は毎日始業前に唱和しています。私が社長に就任した際にも、私の最も大切な使命はこの経営理念の継承だと決意しました。

環境にやさしい循環型ビジネスとは、具体的にどういったものですか

現在、ダスキンは1 6の事業を展開しています。主力のマットやモップは創業時から、使い捨てない循環型レンタルシステムを展開し、環境にやさしいビジネスを実践しています。循環型レンタルシステムとは、使用して汚れた商品を、洗浄・加工された、きれいな商品と交換する仕組みです。また、古くなり使えなくなったマット、モップや工場での洗浄により出るスラッジ(ほこりを固めたもの)も捨てずに再資源化、使った水も排水処理を施し、きれいにして排出しています。南吹田にあるダスキン大阪中央工場を含め国内にある全4 5 の工場でこのような取り組みを行っております。

60周年を迎えられ、今後の展開について

2023 年11 月16 日、ダスキンは創業60 周年を迎えます。

1 9 6 0年代初頭、日本のお掃除は、ハタキやホウキでホコリを集めた後、ぞうきんで水拭きをする、大変な家事でした。それを化学ぞうきん「ホームダスキン」の開発によって解決。また、1971 年、「ミスタードーナツ」日本 1号店を箕面市にオープンしアメリカのおいしいドーナツを日本中に広めました。

その後も、暮らしや人の心が豊かになることを願い、多彩な事業に挑戦し続けてまいりました。このことは経営理念の一節にある「物心共に豊かになり」の具現化でもあります。今後も、引き続き、6 0 年の感謝を糧に、人に、社会に、「喜びのタネまき」の実践と、挑戦を続けてまいります。

INFORMATION

株式会社ダスキン

大阪府吹田市豊津町1番33号

HP : https://www.duskin.co.jp/