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フルーツ餅 松竹堂

フルーツ餅 松竹堂 /
代表取締役 松本 勝成 氏
菓子は食べる美味しさと目で見る楽しさ
明治22年に吹田(山田)で創業された「フルーツ餅
松竹堂」は、約30数年前に発売された「フルーツ餅」で全国的にも有名になられた和菓子店です。今でもテレビや雑誌に取り上げられ、ネット販売や遠方からのお客様もあり、和菓子で吹田といえば「松竹堂」としてブランドを築いておられます。
これまでのお店の歩み、フルーツ餅の誕生等について、5代目である代表取締役の松本勝成氏にお話を伺いました。

創業の経緯を教えてください。
明治22年、初代が現在の吹田市山田で街の小さな「お店」として乾物・駄菓子などの販売を始めました。2代目から和菓子(干菓子のひとつである打ち物菓子)を製造販売するようになりました。平成17年に先代の4代目が店舗を改装し、現在の菓子専門店として有限会社を設立しました。そして、昨年10月に私が5代目として事業を引継ぎました。
フルーツ餅が誕生したきっかけは何ですか。
フルーツ餅は先代(4代目)が約30数年前に始めました。私(現代表)が幼い頃、洋菓子ばかり食べることに先代が不安に思い、和菓子へ興味を持たせるために開発をしたのがきっかけです。最初に開発したイチゴ大福にしても生地を変えたり餡を変えたりと試行錯誤をしたようです。それから桃・メロンと年に1個ずつ増やし、今では年間15種類ほどの商品ラインナップとなりました。
事業承継にあたってご苦労されたことはありますか。
私は、周りから言われなくとも幼い頃からお店を継ぐものだと思っておりました。そのため、高校は商業高校へ行き、その後東京の製菓学校、東京の和菓子店で16年間の修業をしました。その後、吹田に戻り、当店で先代とともに商品開発や製造販売を手伝っていました。しかし、代表としての運営となると職人としての技量だけでは成り立たず、事業承継時の登記、名義変更、百貨店との契約等で、何からどのように進めたらよいのかがわからず苦労しました。代表となってから未だ半年にもなっておりませんが、130年程続いた店であり、プレッシャーもありますが、フルーツ餅だけでなく色々な商品の開発をしていきたいと頑張っております。
お店の特徴・こだわりは何ですか。
当店の人気商品はフルーツ餅です。季節感を大切にしているため旬の果物を使っています。店の経営理念が「菓子は、食べる美味しさと、目で見る楽しさ」なので、味だけでなく見た目も美しい菓子を作ることに心掛けています。和菓子では、桜餅・かしわ餅と季節がわかるように、フルーツ餅でも季節感を大切にしています。そこからハロウィンバージョンやsnowmanなどのデザインにも工夫したフルーツ餅も誕生しました。また、フルーツ餅は果物の水分量、甘みによっても出来上がりが左右されるため、素材にもこだわり、厳選した果物だけを使っています。
今後の展開についてお伺いします。
ご近所さんや地元の皆さんからご理解をいただいていることを幸せに思い、地元に根付いた根と街を大切にしながら、次はその枝を伸ばしていきたいと思っています。
-貴重なお話をありがとうございました。今後益々のご発展をご祈念申し上げあげます。


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