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株式会社日本スペリア社

株式会社日本スペリア社 /
代表取締役社長 西村 哲郎 氏
“(株)日本スペリア社の製品が世界標準へ” たゆまぬ研究開発に基づく金属接合技術で業界を支える
株式会社日本スペリア社は、金属接合材料である“はんだ”や“ろう材”などの製造・販売をしている会社です。
近年、環境対応製品が世界中で求められており、いち早く鉛フリーはんだを開発し、「SN100C」ブランドの名前で、世界中で製造・販売されています。
今回は、この「SN100C」の生みの親である代表取締役の西村哲郎氏に、同社の頭脳であるR&Dセンターにてお話を伺いました。

貴社の沿革について。
当社は1966年に現会長である西村利郎が創業し、米国から輸入したフラックス(金属接合を行う際に必要となる助剤)の販売を始めました。はんだ付け・ろう付けにおける優れた技術と多くの製品を世界中からいち早く入手し産業界へ提供することで社会貢献してきました。
蓄積された接合ノウハウを基に研究・開発を行い、日本国内のみならず、アジア・ヨーロッパ・米国など12の国と地域で製造・販売の拠点を設け、グローバルに展開しています。
ブランドSN100Cについて。
我々の金属接合材料ブランド「SN100C」は鉛を含まない環境対応製品であるだけでなく、高機能で汎用性にも優れた製品であることからISOの国際規格の承認を受け、世界標準として幅広く使用されています。製品を支える特許においても海外企業へのライセンス戦略が評価され、経済産業省から「特許庁長官表彰」を受賞しました。
展示会へ積極的に出展・参加し、情報発信を継続しています。国内だけでなく、海外(アメリカ、東南アジア、中国など)への出展も行っています。
営業方針について。
キーワードは「はやい・やすい・うまい」。
その意味は「分かりやすく(易い)、納得の得られるものを(旨い)、迅速に(早い)提供すること」です。そしてこの三つの中で最も重要なのは「うまい」だと考えています。
それぞれの顧客の感覚で納得を得て、初めて顧客満足を実現できたと言えるからです。そのためには製品品質だけでなく、あらゆる角度から顧客の要求を知ることが必要です。
事業運営上大切にしていることについて。
「“現象を観察する力”を養う事がとても大切で、そのために五感を磨くこと」というのがポイントで、すべては自然のものから生まれます。
見えやすいものと見えにくいものがあるが、生活の中の事象を良く観察することが様々なアイデアへと繋がる。それが良いアイデアを生み出し、販路を開き、世界を広げると考えています。そんな五感をフル活用する感性が当社の企業DNAとなっています。
頭脳拠点R&Dセンターについて。
業界の多様化するニーズに応えるべく研究・開発に力を入れており、我々の頭脳ともいえるR&Dセンターを2006年に設立しました。延床面積2,030平方メートルの研究所に「研究開発」「評価技術」「品質保証」の三部門を集約しています。現在では金属接合材料の研究、顧客ニーズに応える商品開発だけでなく、顧客への技術サポートサービスを行う“はんだ付け総合病院”としても機能しています。
また、これらの研究開発は、世界の有名研究所や大学と共同研究を行っており、すでに高度な学術的領域に及んでいるため、今後ますます重要なテーマとなり発展していくと考えています。
-貴重なお話をありがとうございました。今後益々のご発展をお祈り申し上げます。


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